昔の私は・・・逃げててばかりで





































































自分では何もしようとはしなかった。







































































Dry Rain

































和也にちゃんと言えた。


















































































それと同時に、失恋。


















































































財閥だからこんなこと・・・普通なんだろうな。






































































企業を大きくするために、企業同士の跡取りが婚約、結婚していくの。





















































































私は・・・ただの庶民。


















































































「おい、天音。」





































「・・・須磨・・・。」


















































































「・・和也にはちゃんと言えたのかよ?」













































































・・・なんでアンタがそんなに悲しい顔してんのよ。












































































「言えたよ。気にすんな!」
















































































そう言ってかっこよく須磨の背中をポンっと叩いて会場を後にする。
















































































最初は歩いて・・でも、やっぱり体は動いて・・・


















































































涙が溢れ出したのと同時に走り出す。





















































































でもこれは、須磨に言われる前よりはるかに楽で・・・

















































































本当の和也に対しての恋の終わりの涙。



















































































「よぉっ。」
























「い・・・井伊達君・・・!あっ・・。」










































































「そうおもってな。ほら氷。」
















































「うぅ・・・アリガト・・・。」











































































少し熱を持って腫れているときには嬉しい品物。









































































「でも・・・どうして?」










































































「・・和也が・・泣かせちまったって・・・言ってな。」
























































えっ・・・?






















































「まぁ、和也の頼みでもあったし、俺のお節介でもあったし、悠太の悩みの種でもあったしな。」





























































・・・・?

















































「2個目までは分かったけど3個目は関係ないような気が・・・。」













































































「いつか分かるだろうな。なぁ、天音。少し散歩しねぇか?」











































「・・散歩?」

















































































「頭も心もリフレッシュしにな!」

















































































・・・気を・・・遣ってくれているんだね。
















































































「有難う。」







































































その言葉でこっちを向く井伊達君。



































































「どういたしまして。」














































































その言い方があまりにも面白かったから、ブッ!!って吹いちゃって笑っちゃった。

























































「何がおかしいんだよ?!天音。」

























「だ・・だ・・・だって、ホストみたいな・・・言い方・・・するんだもの・・・。




お・・おかしくて・・あはははは!」




















































































歩きながら大爆笑。













































































井伊達君は物知り。































































恋愛のこと。例えば、誰かと誰かが付き合ってるなんて言う情報もすごいし






女はこういうときこうするんだ!って言うことも分かってるしね!





































































・・・まぁ、結構女で遊んでたんだろうな〜・・・とは思ってる。




















































































それとか・・・勉強。



































財閥の人ってお金持ちで・・・メイドさんがいて・・・だから勉強はそこそこかな〜?って思ってたら・・・
















































































それがドッコイ、1位だと。




















































































聞いた時ビックリだったよ!













































































うそぉっ!?って叫んだもの。




















































































散歩は約2時間程度。


















































































そして終着の私の家。

























































遠回りしながらも送ってくれたというわけ。













































































「今日は有難う。楽しかった。おなか痛かったよ、久々にわらったよ。あそこまではね。」










































































「なら良かったな。又明日な。」










































































「うん、又明日。」



















































































ねぇ、和也。私貴方無しでも立っていける気がする。











































































今はまだ、甘えてしまうかもしれない。まだ、立てないかもしれない。



















































































でもいつかたつよ、1人で。

















































































自分の足で・・・立って見せるよ。