私の中での・・・
一番、楽しい1日になった。
Dry Rain
「やっぱ・・・スカートよね?」
「おい、秋華、まだかよ?」
「あーはいはい。もう少しィッ!!」
家の中で着替え中。
(5:00集合って早すぎよッ!!クソ男!!)
そう、別れるときに
「おい、5;00に来なかったらほっとくからな。」
といった、須磨。
だって、学校が終わったのが4:30.
帰るまで・・15分は最低でも罹るし・・・
「よしッ!行こう!!」
カバンも携帯ももったし・・・うん、やっぱりブーツよね。
「和也坊ちゃま、秋華お嬢様。どうぞ。」
「ありがとう、爺や。」
すごい、高級車。
いつみても・・・いつ乗っても・・・緊張するのが普通よね?
「なぁ、秋華。」
「ん?」
「お前・・沙那のところに着ていくドレスあるのか?」
「あぁ〜・・・前の着るから良いわ。」
財閥のパーティとかは、私服だったら浮いてしまう。
殆どの人はドレスが多い。
私は、そんな高価なもの買えなかったんだけど・・・和也が買ってくれた。
・・・良いのかな?財閥だからって・・・こんなにお金・・・もらっちゃって・・・。
「おいおい。前のって、去年だろ?帰る前に買いに行こう。」
「いや・・いい「爺や、今日は帰るの予定より少し遅くなりそうだから。」
「ちょっと・・「はい、わかりました。お父様には秋華お嬢様のお買い物にいかれたと伝えておきます。」
「あぁ。頼む。」
・・・いつも、こうやって押されて負ける。
そうして、待ち合わせ場所の羽田空港。
「おせぇッ!!」
「おいおい。悠太が出した時間が早いんだって。女の子は時間もかかるんだし。」
「うるさいわねッ!!少し、遅れたくらいでそんな事いうなんて、心が狭いのね。」
「おっ、来たな、天音。」
「悪い悪い。信号に全てひっかかっちまって。」
「しかたねぇだろ、和也。」
そうやって4人集まったところで、店に行く。
「・・どこいくの?」
「ジュエリーショップ?」
・・高いんじゃ・・・?
「ほ・・・他のところは??」
「服?ブランド?」
・・・ブランドって・・・私のバイト代も全ていっちゃうんじゃ・・・?
「おいおい、秋華が困ってるぞ?普通のところにしようぜ。」
「普通って・・・ショッピングセンター?」
そうそう!そういうところよ!!
「まぁ、いこうぜ。」
そういってショッピングモールに行く。
可愛らしいものとかいっぱいあったけど・・・
今日は・・・香久山くんのプレゼント買いに着たんだから・・・我慢。
「・・・ねぇ?どんなのが良いの?」
「どうだろうな・・?スーツとかは自分の好みあるしな・・・。」
「あっ!何か欲しいもの・・・言ってなかった?」
「あぁ・・・生憎だが、アイツはそういうの言わないんでな・・。」
うーん・・・何がいいかな・・?
そういえば・・・いつも・・・財布もってるよね〜・・・。あと、ライターも持ってたなぁ〜・・・。
・・どっちがいいかな・・・?
「あぁ〜・・靴でもいいかもな〜・・・。俺、靴にするわ。」
「竣、去年も靴にしてなかったか?」
「気にするな、和也。」
・・・まぁ、あった方がいいものだしね・・。
「んじゃ、俺はネクタイにしようか。」
じゃ・・・私
「私、ライターにする。」
「どうして?」
「なんか・・いっつも持ってたし・・・財布がいいかなーって思ったけど、少しね普通すぎるかな〜って思って。」
「いいんじゃねぇ?よし、決まったな、行こうぜ!!」
「おい竣!俺はどうしろっていうんだよ?!置いていくきか?!」
「悠太は決めるのが遅いから早く決めろ。」
・・少し・・・周りがざわざわしてきた。
「あっ!須磨財閥のッ・・・!」
「悠太様ッ!」
「あぁっ!井伊達財閥の竣くんもよ!!」
「和也君もッ!!」
すごい多くの黄色い声。
「すごいのねぇ・・・。」
改めて、遠い存在の人だと思った。
写メがすごい・・・。
ワーキャーってすごい・・・。
耳がキンキンする。
「・・・天音・・・お前は早く行け。この女たちに見つかったらただじゃすまねぇからな。」
「行け。」
みんなが私を隠してくれた。
近くに裏通りがあった。
そこに行くと・・
「・・あっ!香久山君・・・。」
「天音・・・どうして・・・・?」
そう・・・香久山君とバッタリ出会った。
「沙那様、その方は?」
「あぁ・・知り合いだよ。学校でね仲良くしている人だよ。」
「左様で御座いましたか。では・・お部屋の準備・・・致しましょうか?」
「天音、悠太たちは・・・?」
「それが・・・黄色い声に紛れ込んじゃったの。」
「あははは・・・。そうか、ここに来てたんだね。
どう?家来る?」
「う・・・ううん。遠慮しておくわ。今日は買い物のために来ていたわけだし・・。」
・・・今・・・聞こうかな・・?
「ねぇ?!何が欲しい?今度、買って持って行こうって思ってるんだけど・・・。」
「俺は基本的に、何でも良いんだけどね。でも、靴とネクタイはやめておいたほうが良い。」
「・・・なんで?」
「竣と和也、毎年のようにくれるから。」
「あぁ・・・そういうこと。」
竣がいってたとおり・・・なんでも良い・・か。
「あっ、天音にあげたいものがあるんだった。こっちに来て。」
「ちょ・・・待ってよ!」
そうして・・・香久山家に入ることになった。
「・・・大きいのね・・・。」
「そうかな?そうも思わないけどね。
おーい、誰かいない?」
「あっ、沙那様。どうなされました?」
「あれを・・・この子に渡してくれないか・・?」
「あれですね。少々お待ちください。」
・・あれって・・・何?
・・・まさか・・・変なもの・・・じゃないわよね・・?
「どうぞ。」
家政婦さんが、箱を目の前に出してくる。
「あ・・・ありがとうございます。」
・・・中身は・・・ドレスだった。
「・・・い・・・いらないって、こんな高いもの・・・。」
「いいって。それ、着てきてね。明日。」
・・やっぱり、押しに弱いのね私。
「おーい!沙那!!」
「お・・お迎えだね。プレゼント、期待しておくよ、天音。」
「うん。」
どうして、ここにいるのかがわかったのかなって思ったのは結構後からだった。
「・・・大・・・丈夫?」
「あぁ・・・なんとか。」
「まったく、女は懲りねぇな。」
「・・・まぁ、仕方ねぇだろ?」
それから、買い物は中止。
少しの・・・ホントに少しのハプニング。
「悠太様〜付き合ってぇー!!」
「う・・・うわぁぁぁあああああ!!」
・・・須磨を追いかけてきた・・・オカマの人だった。
追いかけっこをしている須磨を見て、笑ってしまった。
少し寄り道をして、ちょっと高かったけど、ライターを買った。
そして、家に着く寸前
「坊ちゃま、秋華お嬢様にお洋服、買ってあげられたのですか・?」
「あっ!!すっかり・・「あっ、はい。買っていただきました。とても可愛いものですよ。」
「そうでございますか・・・。」
「はい。」
横長い箱に気付いたのはそのときだったと・・・和也が言っていた。
「じゃぁな。明日・・・5:00からだからな。」
「うん。わかってる。じゃぁね。」
家に入る。
「キャァァァアアアアアアッ!!!」
一つの事件が・・・舞い降りる。