心の中で秘められていたものを・・・




















































































出せずにいた

















































































Dry Rain






































































「おはよう、和也。」


































「おう。」



















































































2人でいることに・・・苦しくなった。



















































































誰かいないと・・・苦しくなる、海で溺れた感覚に陥る。




















































































それは・・・私がまだ、和也を思っているから・・・。
















































































ーーー








































「つきあわね?俺ら。」


















































































そういわれたのが・・・中2の初め。


















































































幼馴染で、あんまりそんな感覚もなくって・・・でも、帰り道にそう言われたとき





















































































心が潤う?って言うのかな・・・なんか嬉しくって・・・なんかその言葉待ってました!って感じで・・・

















































































「うん。いいよ。」



















































































そう・・・即答してくれたの、覚えてる。




















































































それがイヤだと思った人も・・・何人か、いたけど・・・。




















































































おめでとう・・・といってくれた子も・・・少なからずいた。






















































































・・・詩歌も・・・嘘だったけど・・・・おめでとうって・・・言ってくれたっけな・・。




















































































それでも・・分かれる気なんてなかった。嫌な事されたって・・幸せなのだから。






















































































「別れよう。」




















































































そういわれたのは・・・今年の初め。























































































驚いた。なんで?って思った。




















































































理由は聞かずに置いておいたら・・・おじさんが謝りに来た。
































































「秋華ちゃん・・・和也とは・・・幼馴染でいてくれ。」


































































・・・ってね。




















































































それは・・・和也が、鳴島財閥の跡取りであるという再確認。




















































































そう・・・再・・・確認。


















































































財閥の人と・・・結ばれない。和也は・・政略結婚しなければならない。










































































でないと・・・財閥がダメになってしまうから。




















































































今も好き。言えないけど。





















































































和也の枷になるなら















和也が苦しむなら・・・























































































気持ち・・・隠しておくね。













































































ーーーー

































「てめぇ・・・1度ならず2度までも!俺様にクソとは何だ!?








































クソはクソよ!!なに〜?自分が偉いからって何でもして良い訳?!あほじゃない?!
















































生徒会長ならね、みんなのこと考えなさいよ!!





















































































ショボイ言い争い。





































































後から考えると笑ってしまうくらい。




















































































「和也ーこの女、如何にかしてくれ。」




















































































「おいおい、秋華をとめるのに俺を使うなって。」




















































































・・・今日の5時から香久山君の誕生日パーティ。






















































































そういえばね、今日は和也と付き合った日でもあるよね?




















































































覚えてる?あの緊張した顔。

































































私・・・すっごく笑っちゃったね。






























































だって、林檎みたいに真っ赤で・・・貴方らしくなかったんだもの。


















































































ねぇ?私は、和也が言ってくれた言葉、ちゃんと覚えてるよ。








































































「俺たち、つきあわねぇ?」




















































































単純で・・・貴方らしい言葉だったけどね。





















































































「和也さん。」



































「あぁ・・榎波。」

















































































この頃、多くなったな・・・って思う。






















































































瑠璃と和也が一緒にいるところ。


















































































瑠璃に、和也とどういう関係なのかって聞いたら


















































「んー・・・別に。秋華には関係ないでしょ?」




















































































なんか・・・置いていかれた気分で、後ろに・・・何かあるみたいでイヤだった。






















































































ーーー






























「秋華、きれたか〜??」
































「あぁ・・待って!!」
































































もう4:30.
































































間に合うかな〜・・・?


































































「おっ・・・スゲェ・・・可愛いぜ。」










































「わっ!い・・・井伊達くん。」




























































「天音。もう竣でいいって。なんかよそよそしい。」


































































「う・・・わかった。」
































































「おいおい、早くいかねぇと受付、間にあわねぇって!!!





















































































急いで車に乗り込み、向かう場所は、カシュナって言う会場。















































































この県で最大の会場。高くてお金持ちの人がよく行く。





















































































「えぇーっと・・・あっ、天音 秋華様、井伊達様、鳴島様、確認できましたのでどうぞ会場へ。」



















































































ギリギリ1分前で受付でき、会場に入ることができた。

























































































そして、誕生日パーティが始まった。




















































































前にある、ステージに次々にプレゼントが積まれていく。





















































































・・・始まって・・・30分・・・のこと。




















































































「えー、重大発表があるので聞いてください!!















































































そういう、いだ・・・じゃなくて竣。




















































































「われらの友、鳴島財閥長男、鳴島 和也くんが婚約することが決まりました!!!」























































































・・・そう聞いたとき、持っていたものがすべて落ちるような快感に陥った。




















































































「相手は、榎波財閥の1人娘、榎波 瑠璃さんです!」













































































・・・瑠璃・・と?



















































































その発表があった途端、私はすぐにその会場を後にした。












































































和也はステージの方へ行っていた。






















































































聞きたくなかった!

































































婚約話なんて・・・。



















































私の気持ちを否定しないで・・・。




















































































「・・・天音?」




















































































入り口にいた須磨。
































































「お・・おま・・どうしたんだよ?!」



















































































「関係ない。どいて。帰るから。」






















































































そう言って、須磨の横を通り過ぎた。



























































「・・・どうしたんだよ・・・アイツ。」






















































































涙があふれる。



















































































あ・・・あぁっ・・・・!





















































































誰もいない公園に広がる声。























































































ねぇ・・・私の気持ちを否定しないで。





















































































好きでいることさえ・・・もう、許されない・・・。