願う

















































目を閉じて・・・













































World Loves






































「菜香。」















「あっ、優利。」




















「菜香ちゃんのカレシ?」



















「違うよ!奈江。」




























奈江が入院して2日目。




































長いようで短い1日。













































「えっ・・?あっ!菜香!この人・・・。」























「うん。そうだよ。」



























「初めまして。Read Youの歌恵のこと、荒山 奈江です。」















「あ・・・菜香の幼馴染の相友 優利です。」





















「ふぅん、優利君か・・・カッコいいね〜。」





















「奈江、おだてちゃいけないよ?調子のりやだから。」
















るっせぇ、菜香!




























笑い声が室内に響く。







































「あ・・・優利、今日はどうしたの?」


























「これ、愛羅から。それと瀬川がノート、渡しとけって。」


























「わー・・・ありがと。愛羅が・・・。」




























「愛羅って?」



















「私の妹。」






















「可愛いのね〜。うん、菜香ちゃんに似てるわ。」






























「ありがと。」































愛羅のこと褒めてくれる・・・なんか嬉しいな。






































「あ〜、それと。オカンから。」






















「おばちゃんが?あっ!私の好きなマルビのお菓子!」


























「そんだけ。」




























「ありがと、優利。」




































「菜香ちゃん、もうそろそろ来る時間じゃないかな?」




























「あっ、そうだね。」






























「何が「「菜香ちゃーーん!」」






































ガラッと扉を開けて走って駆け寄ってくる子どもたち。








































「今日のお歌は〜?」




















「何にしようかな?」



























「お星様!!」
















「ボクはかえる!!」



































「奈江、何にしようか?」




























「よーし、アンパ●マンの歌、いこうか!」


























「お姉ちゃんも弾けるの〜?!」





















「私より上手だよ。」


























「「弾いてー!」」







































奈江が弾くメロディーは私には程遠い・・・奇麗な旋律。














































「菜香、どういうことだ・?」
































突然起きたことについていけていない優利。





























「いつもこの時間帯に子供達、歌いに来るの。」




























「へぇ・・・。」













































子供達がニコニコしながら歌う。















































それがいい歌声。






















































「時間だよ!」























「はーい!じゃねー!」































「バイバーイお姉ちゃん!」


















































そうやって帰っていく。












































「よし、俺も帰るかな。長居は無用だな。」































「そう。あっ、みんなにありがとっていっておいて。」





























「りょーかい。」



















































優利も帰っていく。













































「菜香ちゃん、優利君のこと、スキでしょ?」



















「うん・・・まぁね。」






















「やっぱしー・・・・。」



















「そんな目で見ないでよ。」




























「うふふ。青春ね。」



































片手にシャーペン。机には紙。



































奈江は作詞している。
















































「明日までには完成するから。」










































鼻歌でメロディを作って、それにあわせて作詞する。




















































それがプロなんだと、私は思った。



















































辺りはすっかり暗くなった。















































「星、奇麗だね。」

























「うん、街灯とかないからかな・・・?」































「そうかもね。」





















































空がだんだん私に近づいているように思った。






















































『もう死は近いよ?』













































そう空が呟いているように聞こえた。